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2005/04/14  (木) 21:00| 映画感想編集

<予感を信じる

ロング・エンゲージメント 特別版
鑑賞後:.★★★★★.
全編にわたるジュネ監督らしい、ノスタルジックで美しい映像に魅せられました。アメリは少しだけビビットな感じでしたが、今回は昔の話と言うことで全体的にセピアでまとめられています。そして情感たっぷりのすばらしい音楽。私も女の子と言うことかな。


いろいろ小仕事が多くてよいです。例えばマネクが住む灯台のショット。最初はまるで孤島に屹立するように演出してるんですが、近付くにつれて実は普通の平地に建っていることを判らせる手法。子供の頃の御伽噺っぽい感じが可愛らしかった。郵便配達人と養父母とのやりとりもなかなか笑わせてもらいました。

■ミステリー
やっぱりオドレィ・トトゥ演じるマチルドは「不思議ちゃん」でした。夢想家で引っ込みじあんで前向きでちょっぴりずるい性格。
一般的な推理物とは違い、観客がマチルドよりも先に結論に行きつく展開ではありません。「あの信号が赤になる前にたどり着けたら、きっと面接も上手く行く」といった、誰でも一度はやったことがあるような、自分を奮い立たせる為の願掛けを信じる。予感と言うよりもジンクスの成功を信じる、といった感じ。

マネクの戦死報告を信じないマチルドと一緒に、様々な人にあい、話を聞き、情報を集めていきます。意図的に誰かが謎を作っているわけではなく、戦時・戦後の混乱の中、もつれてからまった毛糸球をすこしづつほぐしていくように、マチルドと観客は真相へと導かれます。

そこには様々な人々の人間ドラマ、愛憎が展開されていきます。
ただフランスの名前は私には非常に覚えにくくて、しかも名で呼んだり姓で呼んだり、愛称で呼んだりするから顔と一致しなくてひじょーーーーに大変でした(でもこれは私の責任なので原点対象にはしない)

■戦争
まず最初の映像表現に惹かれました。いきなり「杭に打ち込まれた腕」からの導入で驚かされ、それが生身ではなくキリストの像であることにほっとし、しかしその無残に破壊された像とその背後に広がる風景。この場の悲惨さを瞬間的に実に象徴的に表現したシーン。
ミステリーというエンターテイメントでありながら、この作品の戦争描写はとても痛ましい。

マチルドが想うマネクは「矢車菊」というあだ名の通り、とても可愛らしくて、純真で、幼い印象で、こんな人ですら殺されなければならない運命に心が痛みました。彼がこの戦争と言う状況に恐慌するくだりは、こちらまで悲鳴を上そうでした。

どうしてこんな目に遭わなくてはいけないのか、どうして彼らは処刑されなければならないんだろう。しかもこんな惨い方法で。ただこの場から逃げ出したいだけなのに。

■ロマンス
普段はロマンスを全く解さない私がこのロマンスにはちょっぴり泣きました。
マチルドが待っているだけではないからでしょうか?(いや待っていてもいいんだけどね)全編に渡って彼女の一生懸命さが伝わってきたからでしょうか?

記憶を失ったマネクが彼女を初めて見たとき、幼い頃初めて彼女に声をかけた同じ言葉。記憶喪失になってもマネクの心根はまったく変わっていない。
何かとてもささやかな幸せを私はマチルドと共有したような気がしました。

ミステリーという謎解きの要素を強調することで、愛する人を追い求める心を実に魅力的に描き、しかも戦争についても真正面から向き合った、実に見事な作品です。

日本公開日:2005/03/12 

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詳細情報は以下に。
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「ロング・エンゲージメント」の「PICO*THEATRE」館内データページ


【ストーリー】
第一次世界大戦。戦場を抜け出すため自らの手を撃った5人のフランス兵が、死刑を宣告された。終戦後、5人の中の1人、マネクの婚約者だったマチルドは、戦場で彼を見たという元伍長の話を聞く。マネクは生きている…そんな直感を頼りに、私立探偵のピールを雇い捜索を続けるマチルドだが、様々な人の証言をたどり続けても、依然マネクの行方はつかめない。そんな頃、マチルドの元に決定的な証言が飛び込んできた。
【原作・ノベライズ】
長い日曜日
セバスチアン・ジャプリゾ 田部 武光 東京創元社


【スタッフ・キャスト・他情報】


(2005,04,14)/(中・感想)

【関連商品】
コメントありがとうございます
はい、実に私には珍しく。(笑)
こういう類の恋愛映画は大好きです。そういえば、「エターナル・サンシャイン」もそうですね。世間が褒めちぎる「きみに読む物語」とかは本当に腹が立ってダメなのですが。

ジュネ監督「アメリ」以前はものすごくカルトな作品を撮っていたそうですが、どんな作品なのか一寸興味があります。
2005/04/15(金) 23:57:41 * * かなで@管理人 #XAjl2.RA[編集]
はじめまして
めずらしく。恋愛モノなのにお気に入りのようで。私もこの作品好きです。巷ではわかりにくいと不評を買ってもいますが、私にとってはこの映画の魅力の方が上回っています。ジャン=ピエール・ジュネ監督のセンスたっぷりですよね。
2005/04/15(金) 08:59:26 * * NOV #S4LeXHcY[編集]

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『ロング・エンゲージメント』あらすじ『第一次大戦下のフランス。軍法会議により死刑を宣告された5人の兵士は、標的かのように敵陣との中間地点に置き去りにされた。その5人の中で最も若い兵士であるマネクにはマチルドという婚約者がいた。終戦後、マチル...
* 39☆SMASH * 2006/05/17(水) 19:33:38
監督:ジャン=ピエール・ジュネ 出演:オドレイ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル、ジョディ・フォスター評価:91点(100点満点)完璧な映像美に圧倒される2時間13分。愚直なまでのまっすぐな愛情は最後に奇跡を起こすのか。アメリの不思議な感....
映像美 鬼才にかかれば 真っ赤なリアル こりゃまた、見たのチョイ前シリーズで、これも自分のHPにも掲載したけど、これもまた、このブログでも言わせてほしくって、書くね。 このジャン=ピエール・ジュネ監督の映画、観に行った人の大半は、きっと彼の前作、オ
* 空想俳人日記 * 2005/09/11(日) 21:30:58
「アメリ」コンビが再び。それだけの理由で見に行った作品である。結論から先に言うと、素晴らしい、本当に見事で完成度の高い作品である。勿論「アメリ」も良かったが本作品はそれ以上である。どれくらい素晴らしいかというと、今年スクリーンで観た映画の中では、まだ採点
* 利用価値のない日々の雑学 * 2005/05/07(土) 11:38:38
『 ロング・エンゲージメント』の英語題A VERY LONG ENGAGEMENTは直訳「非常に長い婚約」で、フランス語の原題「 Un Long Dimanche de Fiancailles 」は「長い婚約の日曜日/婚約式の長い日曜日」という意味になります。ヒロインは『アメリ (2001)』のオドレイ・トトゥ。『
予告編では、わりと「純愛モノ」っぽく描かれていますが、実際は、ロマンスと戦争とミステリーをミックスしたような作品でした。ロマンスの部分は、マチルドとマネクの子供時代の描写など、とてもほほえましかったし、セピア色の映像美を十分に堪能することができました。戦
* distan日誌 * 2005/04/17(日) 17:54:08
原題:Un long dimanche de fian&ccedil;ailles英題:A Very Long Engagement監督:ジャン=ピエール・ジュネ製作総指揮:ビル・ガーバー、ジャン=ルイ・モンチュー原作:セバスチャン・ジャプリゾ脚本:ジャン=ピエール・ジュネ、ギョーム・ローラン音楽:アンジェロ・バ
* EVERSMILE(エバースマイル) * 2005/04/16(土) 18:48:57
とても魅力のある物語だと思うのです。 戦争に奪われた恋人の生死を求めて、生きてい
* RAKUGAKI * 2005/04/16(土) 08:02:49
「ロング・エンゲージメント」★★★オドレイ・トトゥ主演。幼い頃から将来を誓ったふたり。戦死の知らせを聞いてもオドレイ・トトゥ演ずる主人公は受け入れず頑なに生きていることを信じ、自ら消息を探っていく。終戦後のその時代の風景はセット...
* soramove * 2005/04/15(金) 08:06:44
 
 
 
 
 
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